"ピラミッド"

夏休みの旅行の途中で、休暇なので小説を読もう!と思い立ち、ヘニング・マンケル”ピラミッド”(創元推理文庫,2018)をKindleにて購入。ちょうど帰りの機内にて読了。

10数年前の留学時代には、日本からたまに送られてくる差し入れの活字が何よりの宝物だったことを思うと、海外のホテルのラウンジで自宅にいるのと同様に日本語の北欧警察小説を購入できてしまう便利さ。技術の進歩は距離と時間を凌駕する。

ヘニング・マンケルの刑事ヴァランダーシリーズは、留学から帰国後に読み始めて既刊は全巻読んでおり、前巻でシリーズ最終巻だと思っていたら、ヴァランダーの若い頃に遡った短編集の本作品が刊行されていたことに気がついた。

ヴァランダーシリーズはスウェーデンの生活習慣や社会問題などが綿密に描かれているので、読み応えがあって大好きなシリーズ。休暇に読めて満足。作者のヘニング・マンケルは2015年に亡くなられているので、もう本シリーズの新作を読むことはできないけど、翻訳者のあとがきによると未訳の作品はまだ多数あるようなので、邦訳を楽しみに待ちたい。

ピラミッド 刑事ヴァランダー・シリーズ (創元推理文庫)

ピラミッド 刑事ヴァランダー・シリーズ (創元推理文庫)