働く母親とLifehack

思い起こせば中学生の頃に実家父から野口悠紀雄氏の超整理術に基づくA4封筒整理法を教えてもらったのが、整理術や仕事術との出会い。その後、社会人になり"いかに効率的かつ確実に業務をこなしていくか"を考え始めた。ところが仕事も勤続年数に応じて増加しつつある状況で、ポコンたんを出産し、フルタイムで働く母親になったことから、それ以前の比ではない切実な課題となった。そこで、一昨年からは意識的に時間管理術や資料やモノの整理術を読んでいる。特に今年の初めにA6ノート1冊とGTDに出会ってからは、その2本を複合させた自分なりの方法でまわしている。

仕事術や時間管理術などをおそらく総称すると"Lifehack"といえると思うのだけど、過去に読んだ本を振り返っても現在店頭に並んでいる書籍を見ても、結局のところ"バリバリ働ける独身者"または既婚男性を主なターゲットにしているように見える。そこがなんとももどかしい。

我が家を例に考えてみると、働く親の生活の構成要素は、"仕事""育児""家事""個人""その他"であり、どんなに夫が協力的であっても"育児"と"家事"の大半は母親にかぶってくる。"個人"の時間をある程度確保するならば、"仕事"だけでなく"育児""家事"の効率化や時間配分も含めて総体的に見直していく必要がある。

なのだけど、仕事術や時間管理術は"仕事"に対する方法論であり、それは"家事"のうちの一部には応用可能だけど、"育児"や"家事"の全てに適用う可能なわけではない。"家事"の方法論は、mixi内の働く母親コミュなどでもよく話題になっているけれど、断片的でしかない。いわゆる収納術みたなのもこの範疇に入るのかな。

要は何を言いたいかというと。働く母親こそもっとも時間に追われている人種のひとつなのに、どうして働く母親向けの総体的なLifehack本というのが出版されないのだろう?という素朴な疑問。そもそもLifehackが本来的には"仕事術"なためなのか、それとも単に需要が少ないためなのか。

今のところ私が見つけた唯一の書籍は、以前にも紹介したLaura Stack"働くママのための定時に帰る仕事術"(ヴィレッジブックス,2007)だけなのだ。

働くママのための定時に帰る仕事術 (ヴィレッジブックス N ス 5-2)

働くママのための定時に帰る仕事術 (ヴィレッジブックス N ス 5-2)