電子ブックに思うこと

日本でもiPadの予約発売が開始したとかで、新聞やニュースなどでも電子ブック元年などと報道されている様子。今朝流していたテレビでは電子ブックの利点として、購入費用が安いことや収納の場所をとらないことなどを挙げていた。費用云々はともかくとして、収納の場所については確かに悩みの種だし、iPadなりkindleなりに全ての蔵書を保管できるなら、それは空間的には楽だし便利だろうなぁとは思う。

ただ私はどうしても電子ブックには馴染めないので、その点に関しては超保守派といえる。単純に言って、画面で活字を追うのは目が疲れるし、紙で読む方がどうしても頭に入る。仕事等の資料をPDFで読む機会も多いけれど、10頁以上の資料になるともうダメ。たとえA4の1枚にに4頁を両面縮小印刷した文字の小ささだとしても紙の方が読みやすい。画面で文字を読むのはどうしてあんなに疲れるのかなぁと思っていたら、某所にてしばらく前に画面自体が光っているからだと教えていただいた。なるほど。

iPhoneは非常に閲覧性が高い端末だと思うし、無償版の青空文庫は入れてありどうしても読むものがない移動時間などにはiPhoneで小説を読んでいるのだけど、どうにも落ち着かないのだ。RSSリーダーやメールを読むのは抵抗が全くないのだけれど。違和感の理由が、縦書きを画面で読むことによるなら、英語の書籍なら違和感はなくなるのだろうか。小説は文章が長いためなら、ショートショート小説なら違和感はなくなるのだろうか。自分でもよくわからない。

費用云々と収納場所が電子ブックの利点ならば、単に図書館をもっと活用すればよいだけではないかな〜などと思ってしまう。新刊や雑誌などは確かに図書館より電子ブックの配信を得る方が時間的な早さにおける利点はあるだろうけど。

そんなわけで個人的には、世の中で電子ブックが騒がれるほどに、"よっしゃ、図書館に行くで〜"という気持ちになるのだった(笑)

昔好きだった"Max Headroom"という近未来SFな米国のテレビシリーズで、紙の書籍について"過去の遺物"と称されていたのを記憶しているけれど、紙の書籍がなくなるという事態にはなりえないのではないかなぁと思う。希望を込めて。