本田直之"レバレッジ・リーディング"

発売直後から何度となく書店で手にとっては棚に戻しを繰り返してきた書籍を唐突に購入する気分になることはたまにある。本田直之"レバレッジ・リーディング"(東洋経済新報社,2006)もそんな1冊。

本書の要点は、"ビジネス書を読むときには目的を明確にして読むこと"と"読んだあとには実践すること"に集約される。後者の実践するためのツールとして、線をひいた箇所を抜き書きして携帯する"リバレッジメモ"などの読後のフォロー方法が紹介されている。

内容は、同意納得できることばかり。自分でビジネス書を読むようになってから早10年近くが経つけれど、小説を読むのとは全く違う読み方を自然にしているのは当然のこと。で、冊数は結構読んでいるのにいまひとつ身についている実感が湧かないのはなぜだろう?と自問自答していて、それは読んだら読みっぱなしに近い状態になっているからだなぁとちょうど最近に自覚したところだった。

読みっぱなしにならないように線を引いた箇所を中心にできるだけこのニキで読書記録を付けていこうとは心がけていても、線を引いた箇所がおおければ多いほど(=参考になる部分が多いほど)、ニキにまとめる時間が必要になり、なかなかそれを書く精神的な余裕をもつことができない。5月12日のエントリに書いた堤未果・湯浅誠"正社員が没落する−「貧困スパイラル」を止めろ!"(角川oneテーマ21,2009)についての続きも書きたいのだけど、あの本の内容の濃さに向き合って曲がりなりにも文章をまとめる余力がないままずるずると半月が経過してしまっている。

そんなわけで目の前の棚には、ニキに書きたい、書かなくてはと思っている書籍が実は積まれたままになっている。読後の実践の大切さについては、2009年11月7日のエントリに書いた美崎栄一郎「結果を出す人」はノートに何を書いているのか」(Nanaブックス,2009)を読んで以来気がついていて、取り組もうとはしてきたけれど、1回読んで線をひいただけでは実践につなげるのは難しい。時折、"そういえばあれはどうやるんだっけ?"と必要になったときに参考に探す程度の取り組みしかできない。つまりニキではない、もっと気軽に記録を残すことが必要ということだ。

今回"レバレッジ・リーディング"を読んで、線を引いた箇所だけを機械的に転記する方が全く気が楽だし、一度書き写すことによって今までより身につくのは確実になるなぁとあらためて考えた。そこでとりあえずevernoteに"リバレッジメモ"を書いていくことを試してみるつもり。evernoteを使えばiPhoneから場所を問わずに見返すことができるので、うまくいきそうな気がする。

ま、数か月後には新生児のいる怒涛の生活に逆戻りなので、どこまで続くかは神のみぞ知るだけど(苦笑)

レバレッジ・リーディング

レバレッジ・リーディング