書籍の電子化とiPadの誘惑

もともとは文章は紙で読みたい派なので、書籍の電子化には全く興味がなかったのだけど、サニスケの出産後急速に電子化とiPad購入の誘惑を受けている。なぜかというと、目下の私の生活において大半の時間は主に授乳に費やされ、乳児が腕のなかにいる。授乳しながら読書をしようとしても、使えるのは片手だけだから、本の頁をめくりながら読むのはなかなか厳しい。さらに本を置いてあるテーブルと自分との間にサニスケがいるために、書籍との距離が広く、細かい字は読みにくい。一方iPhoneだと、頁をめくるのは指一本だし、画面が明るいので読みやすい。もともとは画面が光るので目が疲れると思っていたのだけど、数か月使用して慣れてきた模様。そんなわけで最近はiPhoneの"豊平文庫"を使用して青空文庫の本を読んでいるのだけど、どうせなら自分の書棚の積読の本を読みたいと思うのは当然の流れ。読書の他に、このニキの更新やメールの返信なども行いたいけどiPhoneはどうしても入力がしにくい。特に長文は無理。Webの閲覧も文章系だと拡大しながら読んでいるけど、テーブルで操作するならもう少し画面が大きいといいな〜と思ってしまう。

書籍の電子化については、一番行いたいのが学会誌。いまは届いたときにざーっと眺めて書棚行き。当面は活用することはないと思うし、いざとなれば図書館に所蔵されているのでそのまま廃棄してしまうことも考えたけど、学会に参加できない現状で学会誌を廃棄したら費用が丸損になる(ま、読まなければ同じなのだけど)。電子化されていた方が検索性も高いので、学会誌は電子化する価値がある。というか、最初からPDFデータで配信してくれたらベストなのに。

自宅にはスキャナはあるけど裁断機がないので、いわゆる自炊(書籍を自分で電子データにすること)はできない。ちょっと調べてみたら、代行サービスには目下激しい価格競争が展開しているようで、調べた範囲での現在の最安値は1冊250頁まで80円の"スキャンビー"だった。ここは雑誌も対応可能で、さらにamazon等の書籍通販サイトで購入した書籍をダイレクトに電子化してくれるという驚きのサービスもある(他の業者でも行っている)。1冊80円なら、試してみようかなという気分になるというもの。

あ、そもそも授乳や乳児を抱っこしながら、読書やiPhoneを使用するなどとんでもないと眉をひそませる方もいるかもしれない。だけど率直なところ、日中はひとりで育児をしなければいけない状況で乳児と"だけ"向き合って過ごしていたら、そちらの方がストレス過剰でやられてしまう。しかもサニスケは授乳間隔がまだ2時間程度しか空かない上にへばりついている時間が長いので、授乳に専念するならば、本当に何もできなくなってしまう。それよりも、"ながら授乳"等で多少手を抜きつつ、母親である自分が楽な気持ちで過ごす方が大切なのではないかな、と思うのだ。