”スウェーデンが見えてくる”

先月の帰省中に森元誠司”スウェーデンが見えてくる「ヨーロッパの中の日本」”(新評論,2017)を読了。帰省中は何もすることができないだろうと覚悟していたら、予想を上回るほど何もすることができなくて、義両親の前でKindle読書はしにくいけれど、紙の書籍なら読書していることが一目瞭然なので、久しぶりに一気読み。

作者の森元氏は2013年から2年間に渡り在スウェーデン大使を勤めた外交官で、その経験をもとに書かれている。久しぶりのスウェーデン関係書籍で、読みながら留学中の記憶を思い出していた。本書のなかで、スウェーデン人男性と結婚した女性から森元氏夫人が聞いた話として、子どものお友だちがお泊まり会に来たときにその日本人女性が和食の夕食を用意したら、そのお友だちが”君は毎晩こんなご馳走を食べているのか!”と驚かれたというエピソードを紹介して、”ドイツ同様、毎晩暖かい食事にありついているわけではなさそうだ”と書かれているのだけど、いかにも日本人の”えらい”男性の感想らしいな〜と思った。

個人の経験や出会った人々の言葉や経験を通じた記述が多くて、同じ元大使の書いたスウェーデン情報なら藤井威”スウェーデンスペシャル”3部作(新評論,2002〜2003)の方が読み応えがある。本書は、むしろ外交官の仕事が垣間見えるという点で面白かった(そちらが主眼だったのかも?)。

…あああ、スウェーデンの、ヨーテボリの”いま”を見に行きたい。