新生児の標準負担額?

ポコンたんが退院したのは夜だったので、入院費の支払いをしておらず、通院のついでにしておこうと入退院センターに寄る。乳幼児医療証の提示を行い再計算してもらったところ、窓口にて"乳幼児医療証の適用をした結果、請求額はコチラです"といわれる。乳幼児医療証は、食事標準負担額以外の自己負担分全額に適用されるので、自己負担が発生するのは変だと思い、"その内容は何ですか?"と尋ねると、案の定"食事の標準負担額分です"とのこと。

ポコンたんは言うまでもなく新生児であり、"新生児の食事ってミルクのことかな?"と疑問に思い、その旨聞くと、窓口嬢は上役に確認し、"そうです。ミルクのことです"という。提示された金額を標準負担額の日額780円で割り返すと、どうやら入院全日数分に算出されているらしい。でも、ポコンたんが入院中にミルクを飲んでいたのは数日間であり、後は完全母乳で過ごしていた。再度窓口嬢にその旨伝えると、"確認してみます"とのこと。

費用計算する部署に内線電話をして確認してくれた窓口嬢曰く、"食費は1日単位なので、一口でもミルクを飲んだら請求させていただいています"と、とんちんかんな回答。標準負担額が日額計算なのは、医療保険制度上の決まりなので百も承知。"そうではなくて、入院中は基本的に完全母乳だったので、ミルクを実際に飲んだ日数は数日間だけなのですが"と伝えると、"すでにシステムから記録が消えてしまっており、病棟に確認しないと分からない"とのこと。かなり時間がかかりそうだったので、来週のポコンたんの1ヶ月検診の際にまた寄ることにする。

帰り道、"もしかしたらクレーマーと思われたかな、単に納得したかったので確認をさせてもらっただけなのだけど"と思いつつ歩きながら、"でもたまたま私が保険制度に慣れていたから質問したけど、もし相方氏が来ていたら言われるままに請求額を支払っていたよなぁ"と考えてしまった。

この件は、個人的に非常に興味深くて、まず第一に新生児のミルク代が成人の食事標準負担額と同一の扱いになっている事実。ミルク10ccでも飲んだら、成人同様に780円が請求されるとは初めて知った。第二に、重々承知していることではあるけれど、利用料計算は慎重に慎重を重ねなくてはいけないと自戒したこと。第三に、通院先の病院では、実際に看護をする病棟と、費用計算する部署、請求する部署が分かれており、請求する部署=入退院センターの窓口嬢は請求内容に関する知識がほとんどない様子だった。組織が大きくなると、どうしても業務分担が進むのは仕方ないけれど、自分の業務に関する基本的な質問にはその場で答えられるようにしておきたい。第四に、費用計算する部署では、病棟にて入力された記録システムを参照しており、その記録が消えてしまうと請求額の内容の確認がとれない模様。どの部分の記録がどの時点で消えたのかは不明だけど、このあたりは勤務先でも起こり得る可能性があるので、恐い。時折、電子情報は結局不確かで最後に頼りになるのは実は手書きの紙情報なのでは、と考えてしまう。職場での立場上は、自分がこんなことを言ってはいけないのだろうけれど。