ポコンたんと発表会

今日は保育園の発表会。年に一度の園では一番大きな行事。昨夕ギリギリセーフで治癒証明をもらったので、ポコンたんも無事に参加することができた。会場の都合で、一家庭二人しか見学できないので、相方氏と私が行くことに。風邪気味のサニスケは実家で預かってもらうことができて、大いに助かる。感謝。

他の保育園や幼稚園では幼児クラスだけの発表などもあるようだけど、ポコンたんの保育園では毎年全クラスが発表を行う。といってもゼロ歳児は舞台の上で普段の遊びをするだけ、一歳児クラスと二歳児クラスは歌や手遊び、三歳児になってようやく少し台詞のある劇遊びっぽいものになる。四歳児クラスは例年子どもたち自身の感じたことや思いを子どもたちの言葉で発表するプログラムで、五歳児クラスは劇になる。

四歳児と五歳児はオープニングで歌を歌う。ポコンたんに"発表会で何をするの?"と事前に聞いたのだけど、返事はこの歌のことばかり。子どもたちにとっては、オープニングで歌うことがお姉さんお兄さんのステータスの模様。来年で最後か、と思うとそれだけで胸が詰まってくる。

今年のポコンたんのクラスの発表は、自作のカルタ。これまでに印象に残った出来事や好きなことなどを自分たちのコトバでまとめたのが読み札で、それを絵に描いたのが絵札。読み札を暗記した文章を自分で発表し、後ろのお友だちが大きな絵札をもちあげて見せてくれる。どうりでしばらく前から五七五の文章をぶつぶつと考えていたはず、と合点がいく。ある子はおうちでの様子、ある子は園での様子、ある子は自然の様子などなど個性豊かな発表。ポコンたんの前の子が非常にユニークな発表をしたので、会場大爆笑に。すると次の発表者であるポコンたんは、ちゃんと会場が落ち着くのを見計らってから口を開いた。この間の計り方には、内心吃驚!!で、ポコンたんの作ったカルタは…。

おかあさんがサラダをつくると わたしはとまとをかざるよ

なんか、胸がじーぃんときてしまった。そっかぁ、お手伝いするのが最近の一番印象に残っていることなんだね。私と二人で何かをするのがそんなに楽しいのだなぁと思ったら、もっとそういう時間を作らなくては、と反省。絵札にはエプロンをしている私とポコンたんの様子が描かれているのが見えた(後で聞いたところによると、冷蔵庫も描きたかったらしいのだけど入りきらないので先生に相談したら、冷蔵庫はなくてもいいんじゃないと言われたとのこと。夕食を後から食べる相方氏のサラダはいつも冷蔵庫にしまっているのを覚えているらしい)。

ちなみにポコンたんをはじめ"おかあさん"が登場する子は何人もいたけれど、"お父さん"が登場した男の子がひとりだけいて、そのお父さんはさぞかし嬉しいだろうなぁと思った。そして帰宅後に相方氏がポコンたんに"お父さん"の入った読み札を作らせようとして、ポコンたんにスルーされていた(苦笑)

続く五歳児クラスは、"いのちのまつり"という沖縄の絵本を題材にした劇。自分たちはお父さんとお母さんから生まれて来て、お父さんとお母さんを産んだのはおじいちゃんとおばあちゃんで、おじいちゃんとおばあちゃんを産んだのは…といういのちはずっとつながっているのだね、というお話だったのだけど、これまた感動してしまった。保育園の運営理念という背景もあるのだろうけれど、保育園で遊びの劇ではなく、このような発表をできることは本当に素晴らしく有り難いなと思う。そしてポコンたんがこの数カ月、ことあるごとに"ままぃは誰から生まれてきたの?""ぱぱぃは誰から生まれてきたの?""モルモル/モルファル/ファルモル/ファルファルは誰から生まれてきたの?"と盛んに質問をしていたのが、サニスケ誕生のためだけではなく、この劇の影響もあったのだなぁと納得。

最後に、3〜5歳児のクラスがそれぞれに合奏を披露して、発表会は無事に終了。ポコンたんはハンドベルを担当していたけれど、正確なタイミングで慣らしていたので、1週間練習できなかったのに我が子ながら天晴れと、またまた感動。ポコンたんの保育園では、音楽だけは専門の先生に指導をしていただけるのだけど、その先生が挨拶のなかで、自分たちは音楽の指導という観点からなるべく早いうちに子どもたちがそれぞれ担当する楽器を決めて練習をしたいのだけど、担任の先生方の強い意向にて全員が全ての楽器を同じように体験してから、できるだけ子どもたちの希望で担当する楽器を決めている、とのこと。そのために欠席の児がいても、お互いにカバーしあうことが簡単にできるのだそうだ。

帰り道で、"ずっと練習できなかったのに、歌も発表も楽器もよくできたねぇ。すごいねぇ"と言ったら、"(オープニングの)歌だけはすこーし緊張したの"とのことで、あとは全く不安はなかったらしい。親の予想をはるかに上回るタフさだ。なにはともあれ、無事に参加できて本当に本当によかったね。