ポコンたんと携帯電話

ムスメは、小学4年生のときに学童を卒所して単身行動が始まったときに、キッズケータイを持たせたのが携帯電話の始まり。ところが2016年6月に親チームが移行した格安キャリアにキッズケータイがなかったことから、小学校5年からアンドロイドスマホを持たせていた。ただし目的は両親および祖父母との連絡のみで、お友だちにはLINEはもちろん電話番号すら教えることを許可していなかった。ゲームはいれず、フィルタリングもがっつり設定し、スマートフォンの機能は文字入力だけ?という状態で使用させていた。

少し早すぎたかな?と思ったこともあったけれど、フルタイムで働く親チームは電話をもらってもいつでも通話できるわけではなく、ムスメが単身行動しているときにも常にテキストベースの連絡手段が確保されている安心感は大きかった。時に機嫌を損ねて天岩戸に篭るときにもテキストでなら会話が成立する場面もあるなど、思わぬ効用もあった。またスマートフォンをもつとどうなるのか、ということをまだまだ親のコントロール下にある小学高学年のうちに実際に見ることができたのもよかった。結果的には我が家の場合はあの時期にスマートフォンにして正解だったと思う。

受験が終わり卒業を目前にした2月中旬以降から、ムスメのクラスでは一部のお友だちがスマートフォンを新たに買ってもらったり、LINEグループが開始したりと、ムスメからも”友だちとLINEをしたい”との要請が度々あり、正直にいって許可してあげたい気持ちもないわけではなかった。ただスマートフォンやSNSの中毒性については自分も身をもって知っており、また視力の低下要因になるのは明白で、さらには友だちとのコミュニケーションに神経をつかいすぎるムスメには過剰なストレスになることが明らかだったので、なんども親チームで話し合った結果”携帯電話は親や家族との連絡用に貸してあげている(従ってお友だちとのLINEやテキストのやりとりは禁止)”という基本スタンスを貫くことになった。ただし昨日の卒業式以降は、電話番号だけはお友だちに教えてもよいことを許可した(自室での通話は禁止)。各家庭の判断ではあるけれど、いきなり中学生に高価な最新機種を持たせたり、LINEを含めてかなり自由度の高いデビューをさせるのは率直なところ内心疑問符が浮かぶ。

ムスメのiPhoneにはもちろんフィルタリングをかたく設定し、各種設定情報は親管理、無料でもアプリ等のダウンロードは親へ申告という体制で使用開始。それでもいままで使用禁止だったぐーぐる検索(フィルタリング有効)はOKとし、スケジュール帳アプリをいれて親チームとカレンダー共有(これは双方向で便利)、お小遣い帳アプリもいれたり、LINEはいれないけどLINEカメラはいれて写真加工は楽しめるようにしたり、いままでより”スマートフォン”として活用できるようにしてあげた。

そして”お友だちとのLINEをずっと禁止するわけではないよ。自律のレベルが進めば、自由のレベルもあがるよ”という話をして、本人もよく理解してくれた。スマートフォンやネットとの付き合い方は難しくて、特に子どもに何をどこまで許可するかはいつも迷いながら手探りで進むしかないけれど、ムスメもサニスケも親との約束をやぶることはないので、お互い納得して合意できたことがなによりよかった。