【2019−2】読書記録

先週末に立ち読みするサニスケを待つ間、書店を徘徊しているときにふと、義務や責任感だけではなく、自分が楽しいと思える時間を少しずつ作ろうと思った。

図書館で予約していた書籍を取りに行くついでに借りた"はじめての文学 重松清”(文藝春秋,2007)を読了。ムスメが中学受験の勉強をしていた際に書店の試験に出る作品の紹介コーナーで購入して以来、重松清さんの作品が好きなようだったので借りてきたけれど、先に自分で読み始めてしまった。

この作品は短編集で様々な場面が登場する。ただ、全てが子どもから一歩大人に踏み出す物語ばかりで、いまはもう周辺に登場する大人側の視点の方がよくわかるようになってしまったけれど、いずれも余韻の残る素晴らしい作品だった。前後に続いていく登場人物たちの日々のごく一場面を切り取って描いていることがわかるようで、作家の力はすごいなとあらためて感動。

ムスメの学校の校長先生が話していたことは正しくて、SNSでの雑談やコミュニケーションはそれはそれで楽しく大切だけど、読書の方が自分自身と向き合う時間になる。ひとりの時間と他者と過ごす時間、内省と外交のバランスはなかなか難しい。

 

はじめての文学 重松清

はじめての文学 重松清