「余人をもってかえがたい」は真実か?

2024年5月30日(木)

決算書はようやく完了。年度末業務ロードも最終コーナーを回った。

*

組織開発論・人材開発論の第一人者である立教大学の中原教授の書籍を読んでいる。その中原先生が今月の初めに「余人をもって変えがたい」は「組織を腐らせる」⁉︎」という記事を書かれていた。

かねてから勤務先法人の組織内異動や担当替えが少ない状況は、働く側としては慣れている仕事でラクになる反面、ある意味の硬直性や閉塞感につながっているのではないかと考えていたので、この内容は納得だった。

勤務先でも「余人をもってかえがたい」と思われているひとは多数いる。ただ例えば、自分が突然に事故に遭ったら?と考えると、真実の真実に「余人をもってかえがたい」ということはあり得ないのではないか、と思う。

*

自分の業務も含めて、あらゆる業務には、制度や規程等で定められた事項を必要最低限として、何らかの要求される水準がある。個人の能力や裁量で加えられる部分は、その水準の上に載るものであり、そこは担当するひとの「個性」の発揮される部分である。という認識が共有されることで「余人をもってかえがたい」というハードルは下がったりしないかな、などと考える今日この頃である。

可能ならば、業務に要求される要件とその手順を明文化しておくことで、よりソフトランディングが可能になるけれど。

www.nakahara-lab.net