仕事雑感

2023年5月17日(水)

仕事で、“体力労働はロボットに、頭脳労働はAIに置き換わっていくけれど、感情労働はひとの仕事として残り続けるから、社会福祉は成長産業である“という話を聞いた。週末にあった友人からも“社会福祉や介護は今後一層ニーズは高まっていくのに、(求人の応募者は)少ないの?“と驚かれた。そうなのだけど、現実はそうはうまくいっていない。

最近、仕事をしていると途方もなく大きな迷路に迷い込んだような、袋小路に入り込んだような、そんな感覚になることが多い。解を求めて、視野を広げ時間軸を延ばして俯瞰すると、なおのことその「感じ」は強くなる。つまり「現実はそうはうまくいっていない」の要因は、根が深く広範である。制度や文化、社会情勢、人口動態に起因するものもあれば、勤務先法人の組織的な体質によるものもある。 

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あるべき姿(理想や目標)と現実のギャップを埋めて、現実をあるべき姿に近づけることが、すなわち「仕事」の本質である。

これ(課題解決)はあらゆる仕事の本質なのだけど、特に社会福祉の仕事は、ひとの生活上のそのギャップ(生活課題)を(何らかの対応にて)解消することを目的とする。ただわたし自身の現在の業務はバックヤードの間接的なものなので、あえていうなら組織の理想と現実のギャップの解消(課題解決)の、そのまた後方支援にすぎない。

わたしが実働できる範囲はごく限られているので自分の目の前の業務が組織の課題解決につながっている手応えも薄く、ましてやご利用者の生活課題の解消に貢献しているのだろうかと悩む瞬間が増えていた最近、“自分の目の前の業務は何を解決しようとしているのだろう?“と考えてしまうことがある。冒頭の“社会福祉は成長産業であるはずなのに、そうなっていない現状はなぜか?“ということを大命題にすることで整理はつくのかもしれない。途方もなく大きな課題であっても叩いて叩いて小さくしていくと、手が届くレベルにすることができる。まずはそこから始めよう、と思った一日だった。