森絵都“みかづき“(集英社文庫,2018)をKindleにて読了。
この本は昭和36年から平成20年までの教育行政の変遷を背景に学校教育と塾との関係性を,ある塾(市進学院がモデルらしい)の創業者家族を中心に描かれている物語。家族の部分はフィクションだろうけれど,公教育と塾との関係性を含めて教育について描かれている内容はノンフィクション。
塾業界の黎明期から昨今の経済的困窮家庭の子どもに対する学習支援まで描かれており,大変に興味深く,教育行政の歴史についてはあまり詳しくないので初めて知ることも多かった。
2019年にNHKの土曜ドラマとして放映されていたので,NHKオンデマンドにて1話視聴。家族の関係(というより特に夫婦関係)はずいぶんとマイルドに変更されているようだけど,ドラマはドラマとして面白いのでリフレッシュのためにも5話全部見ようと思う。
芯から頭が疲れた時に小説や物語に没頭してリフレッシュするのは昔からの習慣だったり。この本は大当たりの一冊だった。